《機動戰士高達 第08MS小隊 最後的休憩》
本作は本来全12話完結の構想であり、監督は当初神田武幸であったが、製作途中に体調を崩し、第7話から飯田馬之介にバトンタッチする。
ストーリーそのものは元々、神田が考えていた筋書きに沿っているが、1996年7月27日に神田が急逝したために、飯田ら残されたスタッフは生前神田が書き残していたメモやプロットを元に第11話までを完成させ、第12話ではなく特別編という形で『ラスト・リゾート』が製作された。
本作がやや特殊な形態を取り、また第7話の発売まで1年近く開いているのはこうした事情による。
本作は神田の遺作となった。
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第1話 ラストリゾート
一年戦争終戦後、連邦軍を除隊したミケルは、キキと共に東南アジアの河川を遡っていた。彼らは、消息を絶ったシローの行方を08小隊のメンバーに代わって探し続けていたのだ。その日二人は、河に不時着したコムサイを発見する。内部には人が住んでいた形跡が残っている機内をその日の寝床に決めて夜を明かす。しかし、翌朝目を覚ますと彼らは両手両足を縛られた軟禁状態となっていた。3人の子供に導かれて移動するキキとミケルは、丘の上に立つ小屋へと連行された。そこには、ジオンの軍服を着た少年をリーダーに、数人の子供たちの姿があった。リーダーの少年に詰問され、名乗った二人に対して動揺する子供たち。キキは彼らの情況を見て連邦軍に投降することを勧めるが、受け入れられずその日も離れに監禁されるのだった。翌日、縄から逃れた二人は、包帯だらけの少女の遺体を埋葬しようとする子供たちの姿を発見する。埋葬を無感情に淡々と行う子供たちに、キキは遺体を花で満たす方法を教える。葬儀の最中、遺体となった少女の名前をミケルが尋ねると、リーダーの少年はアイナであると答え、さらにシローも死んでここに眠っていると告げられる。キキの歩み寄りに次第に心を開いていく子供たち。そして、夜になりキキとミケルはシローが眠るという墓を暴いていると、子供たちから事実が伝えられる。そこには、誰もいない……と。コムサイで地球に降下した子供たちは、この地でシローとアイナの二人に出会ったこと、そして二人が子供たちに何を教えていったのかを語り始めるのだった……。