《薩芬格爾·塗鴉》
1983年7月9日に公開された、テレビ版を編集して新作カットを加えた劇場版。
配給は松竹、併映は高橋良輔監督の『ドキュメント 太陽の牙ダグラム』、『チョロQダグラム』。
当初から併映前提で制作され、上映時間が90分以内という制約があったため、主要な物語を詰め込む総集編とせず、楽屋落ちを織り込んだ回想形式の作品となった。
セル塗りを途中で止め、あえて動画を直接撮影したシーンに、「これが動撮だ!間に合わないとこうなっちゃう」とテロップが入れられた部分もあった。
また、ラストはエルチとジロンを中心に皆が走るところまでは一緒だが、死亡したと思われたアーサー・ランクが登場し、失明したエルチに対して治療を申し出るというものになっている。
この改変について富野は「誰も死なない作品」とするとの決定の元に制作されたこともあり、「TV版でのアーサーの死とエルチの失明が、作品全体のムードに対して後味の悪い物として心に引っかかっていたため」とコメントしている。
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